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笠木 治郎太*; 古高 和禎*; 村上 健*; 矢嶋 享*; 大島 真澄; 新谷 俊二*; 富永 秀樹*; 吉田 光一*; 浜 広幸*; 家城 和雄*; et al.
Nuclear Physics A, 538, p.585 - 592, 1992/03
高励起原子核の巨大共鳴状態を調べるために、原研タンデム加速器によるSビームを用いてS+Mo反応からの高エネルギーガンマ線を測定した。入射エネルギーを変え(E=150,180,210MeV)ガンマ線多重度フィルターを使用することにより、巨大共鳴状態の励起エネルギー・スピン依存性を求めた。励起エネルギーの増加と共に共鳴中は増加するが、共鳴中のスビン依存性は非常に小さい。共鳴エネルギーはスピンと共にわずかに下がる傾向にあることがわかった。統計モデルを用いた解析結果と共に報告する。
池添 博; 鹿園 直基; 永目 諭一郎; 大槻 勤*; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 神野 郁夫; H.J.Kim*; B.J.Qi*; et al.
Nuclear Physics A, 538, p.299C - 306C, 1992/00
核分裂の機構について、最近中性子データから、核分裂が、ゆっくりしたプロセスであり、分裂核の励起エネルギーのかなりの部分は核分裂する前の段階で中性子放出の形で行われる事が報告されている。この講演では、核分裂過程から放出される荷電粒子(陽子とアルファ粒子)の測定データを報告する。荷電粒子の場合、核分裂以前に放出される部分は、統計モデルでほぼ再現でき、中性子データで示されている程のゆっくりした核分裂プロセスという仮定は必要でなくなる。又、分裂核から放出される荷電粒子データは、複合核の励起エネルギーと共に分裂核の励起エネルギーも増大しているように見える。この事実は、scissionでの励起エネルギーがほぼ一定で複合核の励起エネルギーに依らないとする中性子データの結論と矛盾する。これら荷電粒子データの示すところを報告する。